発売直後から飛ぶように売れ、生産が追い付かず一時販売中止になったアサヒの「生ジョッキ缶」。
缶のフタが全開になって、クリーミーな泡を楽しめるビールです。
ブランド公式サイトでは開発秘話などが公開されていますが、この“フタが全開する”ビール缶、実は10年近く前の小説で言及されていたのです。
小説も事実も奇なり? SNSでも反応
その小説は平野啓一郎さんの『空白を満たしなさい』(講談社)。同書は漫画誌『モーニング』に2011年から1年間連載されていた作品です。
主人公の土屋徹生は、“自殺”した3年後に生き返ったものの、息子も生まれ、仕事も順調だった徹生は自殺する理由が見当たらず、心当たりのある犯人を捜すことに…。
死んだはずの人間が生き返った時に、周囲はどのような影響を受けるのか。死生観を問いかける作品ですが、驚くべきは作品中での徹生の仕事。
勤めていた製缶会社で、徹生が開発に携わっていたのは「缶の上が全開して、グビグビ飲める」(同書より)という「石沢ビール」でした。
発売後に大ヒット、というところまで「生ジョッキ缶」とドンピシャの展開に、読者も「これは『空白を満たしなさい』で出てきた商品では?」という反応がSNSでも起こりました。
著者の平野さんも、製品化されたビールへの驚きと喜びを自身のSNSアカウントで綴っています。
4月20日にはめでたく再発売され、再び話題になっている「生ジョッキ缶」。手持ち無沙汰になりそうな2021年のゴールデンウイークにもってこいの一品になりそうです。
みんなの総合評価:4.45スーパードライ 生ジョッキ 缶 340ml
みゃまんさん