夜遅くまで何かに没頭する人へ渡したいものといえば夜食、もとい冷凍食品である。
冷食の中でも特に「熱い」印象をもつ「大阪王将 羽根つき餃子」で、「餃子紹介かと思いきや、いつの間にか食べる人のことを応援する熱い人」風に口コミを書いていく。
もっと熱くなれよ!!!!!
強い心を持つ。そのためには、羽根。
飛び立てる羽根を作りあげることだよ。これ見てください。この羽根つき餃子。
すごいでしょう?これ、見てよ。羽根ですよこれ全部。
油も引いてないのに。力強いよね。寒い夜だったり 暗い日々があったりしても
この羽根があるから絶対負けないんだよね!そうだよ! この餃子のようにお前も強い羽根を持て!
出来るよ! もっと羽ばたけるよ!餃子食べろ!!!
参考記事:松岡修造「今日から君は…」受験生に激アツ応援メッセージ!(2019年1月17日)
某熱血スポーツマン風口コミの作り方

熱血クチコミの作り方
そもそも「熱い」冷食とは、食品を通して「強い気持ち・強い愛」(小沢健二)を伝えられるような冷凍食品のことである。「熱い」冷食かどうかは以下3点から判断することができる。
・ネーミング
・フィーリング
・ヴィジュアル
そして口コミを書く時のコツは、初速のテンションを低く、終盤に向かうにつれ高くすることである。商品の最大特徴である「羽根つき」をキーワードに取り込めるとなおのこと良い。
では、具体的にどういった商品が「熱い」のかをランキング形式で紹介する。
食べたら「もっと熱く」なれそうな冷凍食品ランキング
1位:大阪王将 羽根つき餃子
「羽根つき」が熱さのポイント。理由は、なんとなく羽ばたけそうだからである(これぞフィーリング)。しかも「フタいらず」ときたもんだから、羽ばたくための障壁は、もはや無いに等しい。
大阪王将 羽根つき餃子のクチコミを見る
2位:ニッスイ 大きな大きな焼きおにぎり
ただの「大きな」ではない。「大きな大きな」である。生半可な覚悟ではないことがひしひしと伝わる。キャラクターの眉毛の太さもちょうどいい。
ニッスイ 大きな大きな焼きおにぎりのクチコミを見る
3位:ニチレイ 本格炒め炒飯
「増えた!ゴロゴロ焼豚1.2倍!!(同社従来品比較)」に強い意気込みを感じる。何よりパッケージが赤い。炎らしきものも見える。
ニチレイ 本格炒め炒飯のクチコミを見る
食いしん坊、万歳
冷凍食品に勇気づけられるとは、食べる側だって思わないだろう。しかし冷凍食品は、簡単な調理で元気を与えてくれる、奇跡の商品なのだ。
思い出してほしい。夜中の受験勉強、居眠りをしてふと目を覚ますと、机にはラップのかかったご飯。さぞかし元気が出ただろう。夜食のある場所にはドラマがある。つまりはドラマのある場所に冷凍食品がある。村上春樹だってそう言うに違いない(違う)。
そしてお子さんが受験を控えているお父さん、お母さん。せっかくならこっそり差し入れした夜食の口コミを、カッテミルで紹介してみるといい。別に、ここまで熱くならなくてもいいから。
神田桂一
一般企業勤務の後、週刊誌の記者を経て、フリーに。『ケトル』『POPEYE』などで執筆、初の著書『もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら』(菊池良共著、宝島社)が続編と合わせて累計15万部のベストセラーに。
次回は3月上旬に更新予定です!